独立会計士の営業事情

会社を設立して10カ月目、業務開始してから9か月目になりました。この間で、上場企業4社と上場企業の子会社2社と契約いただきました。下請けも財務DD3件、中期経営計画の策定1件、会社法監査対応1件、会計監査1件、税務申告1件を請け負いました。独立する前は、「会計士は独立してしまうと、監査法人時代にお付き合いのあったような上場企業とは付き合いがなくなり、中小企業の税務が中心になる」とよく言われましたし、僕もそういうイメージがありました。

ただ、元々独立を考えたときに、会計監査がどんどん厳格化して、会計基準が難解になっていく中で、もはや付いていけない企業が多数発生してるのではないかと予想していました。一方独立している会計士の方々は監査は4-5年でやめてしまっているために、監査サポートを行ったとしても、パートナーや現場責任者と対等に話せるレベルには至っていない可能性があり、そこに自分のように監査の現場責任者を何社も担当した会計士のニーズがあるのでは?という仮説をもって、独立してみることにしたのです。

今のところで言えば、その予想は多分ある程度当たっていて、頂いた案件の多くは経理財務PMIや監査対応サポートです。監査法人時代よりも監査六法やIFRSの基準を眺めている気がしますし、監査法人時代はダルくて読んでなかった「旬刊経理情報」も必死で読んでいます。自分の場合は出向先でM&Aもやっていたので、M&A案件のお話を頂くことも多いのですが、Deal終了後のPMIは監査法人対応もセットで一気通貫でサポートできますよというお話をさせていただいて、最初のDDから関与させていただける引き合いもいただいています。

とはいえ、最初は上場企業にPMIや監査対応サポートを提案しようにも、そのツテもないので、中小企業向けの税務をやろうと思い準備もしていました。またどこかで書こうと思いますが、開業当初は本当に暇で、とても不安でした笑 その際に、たまたまセミナーでお会いしたA会計士(以下Aさん)からメールをいただいて、「暇なら事務所に遊びにきてください」というご連絡をいただいたのです。セミナー後にご挨拶はしたものの、きっと私のことは忘れているだろうと思い、開業時にご連絡はしなかったのですが、わざわざご連絡をいただいたのです(ちょっと本筋から外れますが、こういう小心者というか面倒くさがりなマインドはダメですね。Aさんにはその後もよくしていただいて、財務DDも一緒にやらせていただき、何度も食事もご馳走になってしまっています)

Aさんの事務所に伺って、事務所の主要顧客リストを見せていただいたのですが、誰もが知っているような有名な上場企業ばかりでした。どうやってこんなお客さんとお付き合いできるようになったのですがとお伺いすると、一社一社経緯をご説明していただけたのですが、要は「紹介」でした。ただ、Aさんがおっしゃるには「上場企業は色んなタスクがあって、単価の高いBig4に頼むほどでもないけど、自分たちでやるには不安だし、リソースもないというタスクは結構ある。そういう時に、我々のようにBig4で10年以上の経験を積んでいた人間をリーズナブルな価格で使いたいというニーズは結構あるんですよ」と仰っていました。

なるほどと思ったので、紹介で案件を頂けるようにとにかく人に会うようにしました。3か月目ぐらいから段々とお話をいただけるようになりました。

一方で独立してからは確かに中小企業の方々と仕事をする機会も増えたのですが、中小企業には中小企業の魅力もあると感じます。特に監査法人時代にはあまり出会えなかったような魅力的な社長とお話するのがとても楽しいです。つまり独立しても、監査法人時代のような上場企業とお付き合いすることはできるし、一方で魅力的な中小企業経営者ともお付き合いできるので、とてもよい選択をしたなと思っています

関連記事

カテゴリー

アーカイブ